【移住コラム】天神という街

2022.03.09移住情報（九州）

東京の方へ　このコラムを見れば「天神」という街がざっくりわかります

私は度々、東京から福岡に遊びに来る友人たちのアテンドをしています。友人たちが「今度、博多に宿を取って遊びに行くねー」とメッセージをくれるので、「あ、じゃあ博多駅の周辺のお店のほうがいいかなー」と思ってお店を予約します。

ところが、いざ当日に「宿はどこにとったの？」と住所を教えてもらうと、天神のど真ん中（住所で言うと大名や今泉）のときがあります。このやり取りがあってから、きちんとホテルの住所をざっくり聞くようにしています。

今でこそ福岡市内中心部の地名と場所は分かりますが、移住前は福岡の土地勘はおろか地名も「博多」以外ほぼ知らなかった（あとは太宰府くらい…てか太宰府は福岡市じゃない）ので、「福岡に行く＝博多に行く」になるのは、しょうがないわけです。

ということで、今回は「もしかしたら東京の人には正しく理解されていないかもしれない『天神』という街」について、私が得た情報や体験を元に「ざっくり」と解説していきます。

天神は福岡市中央区に位置する九州最大の繁華街です。多くの百貨店や商業施設が並び、老若男女問わず多くの人が訪れます。地下鉄空港線の天神駅をはじめ、地下鉄七隈線の天神南駅、福岡市内から郊外に延びる西鉄大牟田線の福岡（天神）駅もあるので、福岡市内はもちろん、福岡市外から訪れる人も多いです。福岡市役所があるのも天神です。

福岡在住の方々に聞くと、「中学・高校時代から、天神には遊びに行っていた」という声も。確かに私がたまにランチで行く焼肉食べ放題のお店には、中学生や高校生の制服を着たグループを見かけるし、そのお店の向かいにはゲームセンターや遊戯施設などが入ったビルもあります。

私は中学・高校を東京23区というシティボーイ全開な青春を過ごしました。遊びに行くのはだいたい池袋。人生初のバイトも池袋でした。そんな池袋と比較すると、天神はちょっとだけ上品で粋な感じがしますが、池袋と新宿と渋谷をいい感じで割り算した街が天神なのかなーと思います。

そんな天神は「天神ビッグバン」という大規模な再開発計画のまっただ中にあります。

2020年秋に移住してきた私がリアルタイムで見た「天神ビッグバン」は、2021年8月の「IMS（イムズ）」閉館。1989年の開業当時は福岡だけでなく九州各地からイムズを目指してやってくる人もいたそうですが、施設の老朽化などで閉館の運びとなりました。

※福岡市役所サイト掲載動画を引用

福岡在住で同い年の友人に聞くと「イムズ＝最先端の情報発信基地で、若いときには足繁く通った。思い出は尽きない」と語っていました。私も営業最終日のイムズに足を運びましたが、ものすごい人だかりでした。私と同じ世代の人もいれば、ご年配の方や若いカップルの姿もあって、いろいろな世代の人に愛されたんだなぁと勝手に感慨深い思いにふけっていました。

そんなイムズが閉館した時期に、私は個人的にショッキングなニュースを知りました。

https://www.fashionsnap.com/article/2021-08-29/marui-ikebukuro/

池袋のマルイが閉店していたんです。高校時代にマルイの地下にあったバージンメガストアというCDショップでCDを買いあさり、成人式のスーツを月賦払いで買った、あの池袋のマルイが閉店していたんです。

高校生・10代後半の思い出の場所がまた一つなくなってしまったショックは、福岡の方々のイムズショック、さらには2020年に閉館した天神コアという天神を象徴する施設がなくなったときの悲しみに通ずるものがあるのかもしれません。

私が契約している「ウェズスクエア福岡」は天神地区にあるので、ほぼ毎日天神に行っています。一人のランチも友人とのランチも、天神が多くなりました。移住して天神利用率が上がり、予定を立てないと博多駅周辺には行かなくなりました。

博多駅はオフィス街のイメージが強く、東京で言うと八重洲に近い感じがします。再開発によって商業施設もできましたが、「博多に遊びに行く」という言葉を使う福岡県民はあまり見かけません。

東京から天神に連れてきてもらったときに、現地の人にはとりあえず「天神っていろいろあって楽しそうな街だよねー！どんどん生まれ変わってるよね」と言うと、「そうなんよー。天神ってさぁ〜」と話が弾むことは間違いない（はず）。

天神は楽しい街です。東京とは違った情報も集まりますし、刺激もたくさんあります。もし移住を検討している方がいれば、天神で働く・遊ぶを中心として、周辺地区（薬院・平尾・大濠公園など）に居を構えるのもいいかもしれません。

〆

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