【移住コラム】「移住」は思考の幅を広めるツールに 環境を変えると考えも価値観もアップグレードする
福岡市のソーシャルグッドなコミュニティスペース「ウィズスクエア福岡」に入居している木村公洋(きむら・きみひろ)と申します。この度、ご縁を頂き、九州移住に関するコラムを執筆します。よろしくお願いします。
まずは簡単な自己紹介を。私は2020年11月に東京から福岡に移住しました。東京では放送作家として、テレビやラジオ番組の企画・構成、進行台本の作成、映像編集などの仕事を敷きました。移住を機に放送作家をやめ、現在はプランナー・中小企業・スタートアップのPRアドバイザー、ライター・インタビュアーなどを仕事にしています。ライティングやコミュニケーションに関するワークショップも展開しています。
移住して10ヶ月が経ちますが、移住して本当によかったと思います。東京が嫌で離れたわけでもなく、2ヶ月に1度は東京に行って友人たちと交流をしているので、すぐに東京に行ける空港の近さは本当に便利です。
今後は主に、東京に住んでいる起業家・フリーランスの方々が福岡に移住したくなるようなコラムをお届けしていきますので、よろしくお願いします。
「移住」は思考の幅を広めるツールに 環境を変えると考えも価値観もアップグレードする
「佐渡島さん、福岡に移住したらしいよ」
そんな話を知人から聞いたのは、2021年の6月頃でした。
株式会社コルク代表取締役社長の佐渡島庸平さんはマンガ編集者で、『宇宙兄弟』や『ドラゴン桜2』『本心』などのヒットマンガを手掛けた方。直接の面識はありませんが、マスコミ・出版の世界は名が知れた方です。
そんな情報を頂いた2ヶ月後、佐渡島さんが取材を受けた記事がNews Picksに掲載されているのを見つけました。
リンク:【佐渡島庸平】もう東京暮らしには戻らない。僕は地方で成長する
本当に移住していたんですね…。きちんと調べてみると、2020年秋に移住検討についてのnoteをしたためていました。
リンク:福岡への移住を、真剣に検討中!|佐渡島庸平(コルク代表)
近い時期に東京から福岡に移住し、ほぼ同世代の方ということもあるので、勝手に親近感が湧いております。
僕が移住をしてよかったことの1つに「環境が変わった」があります。当たり前じゃんと言われればそうなのですが、思った以上に考え方も代わり、行動変容に出てきます。
そんなことを考えていたら、経営コンサルタントの大前研一さんが言っていた言葉を思い出しました。
人間が変わる方法は三つしかない。一つは時間配分を変える、二番目は住む場所を変える、三番目は付き合う人を変える、この三つの要素でしか人間は変わらない。もっとも無意味なのは、「決意を新たにする」ことだ。かつて決意して何か変わっただろうか。行動を具体的に変えない限り、決意だけでは何も変わらない。
3つを具体的に掘り下げてみます。時間配分で言うと、一日の生活で移動時間が圧倒的に減りました。例えば友人とランチに行く約束をすると、余裕を持って30〜40分は移動時間に使います。
しかし、福岡の場合、ランチをするのは天神・大名などの中心部が殆ど。電車もバスもほぼ使わず、徒歩でお店に行けます。移動時間も10〜15分ほど。ギリギリまで仕事をすることができます。ランチが終われば、契約しているコワーキングスペースまでも徒歩移動ができるので、健康にも良い面が出ていると思います。
こっちの友人は「その距離を歩くなんてあり得ない。だいだいバスか自転車で移動する」と言っていました。でも、東京にいたときは駅から徒歩10分以上の場所に住んでいたこともあるので、個人的は徒歩で問題ないです。
電車・バスなど交通機関の移動するお金も減りました。東京にいたときは頻繁にPASMOなど交通系ICカードをチャージしていましたが、福岡に来てからはチャージをする機会が3分の1ほどに減りましたね笑
2つ目の住む場所について。まず生活コストが下がりました。家賃も東京時代より4万円安くなりました。
また、移住したことによって、ゆったり時間が流れる感覚を持つようになりました。東京にいたときは、どちらかというと仕事に追われる日々が多かったんです。東京での仕事をある程度整理して移住したことで、精神的にゆとりのある生活が送れるようになりましたね。
近場に海や山などの自然があるのも、ありがたいですね。移住してから糸島市のカキ小屋に連れていってもらったのですが、「車で1時間ほどの場所にこんなに自然豊かな場所があるんだ」と感動した記憶があります。
3つ目の要素の人付き合い。これは移住してからガラリと変わりました。移住前から仲良くしてくれていた友人たちのつながりをきっかけに、様々な方を紹介していただきました。また、自分が興味関心のあるイベント、例えばソーシャルビジネス関連のイベントや勉強会にも足を運びました。
いま契約しているコワーキングスペース「ウィズスクエア福岡」も、この場所で行われたイベントに足を運んだことがきっかけで知りました。とにかくちょっとでも興味を持ったイベントや交流会には積極的に足を運びましたね。
福岡の人は基本的に移住者を温かく出迎えてくれます。福岡には九州各地から学び来ている学生さんもいますし、出張などでほかの地域から引っ越して来た人もいて、ずっと福岡で生まれ育った人って案外少ないんです。でも、「放送作家を辞めて東京から単身福岡に移住してきたんです」と言うと、「スゴいねぇ」と驚かれますが笑
付き合う方々の職業も少しずつ変化しています。東京で放送作家をしていたときは起業家もいれば会社員もいて、フリーランスや公務員の方もいました。でも、福岡に来てから紹介していただくのは、ほとんどが起業家やフリーランスの方々です。
特段意識したわけではないのですが、「面白い人を紹介するよ」「木村さんのことを紹介したい人がいる」と言ってつないでいただくのが、だいたい起業家かフリーランスなんです。「類は友を呼ぶ」を地で行っている感覚ですね。
東京の方々とのつながりも継続しています。SNSでの発信やコミュニケーションを図ることで距離感を遠ざけないように工夫をしています。
このように移住してからの10ヶ月を振り返ってみると、この3つを全て満たしていて、結果的に自分の考えや価値観がアップグレードしているなと思います。
佐渡島さんも記事の中で「何かくすぶっているなと感じていて、考え方を変えて自分の器を広げないとだめだよなと思ったんです」と語っていて、クリエイターとしての思考を感じられますね。
自分の価値観を広げたい、アップグレードしたい、そんなビジネスパーソンや起業家は沢山いると思いますが、本を読むよりも「移住」のほうが手っ取り早く価値観が広がるのではないでしょうか。
価値観を広げるたくさんの方法の中で、特にオススメなのが「起業」です。サラリーマンのように決まった時間働くわけではないので時間配分も変わる。付き合う人も起業家やフリーランスなど魅力的な人たちに変わるので、多くの人間的成長を得ることができると思います。
とはいえ、いきなり起業するのもハードルが高いものです。でも、私が住んでいる福岡市では起業のサポートが充実しているです。
リンク:福岡市で創業する時のメリット~特定創業支援等事業のご案内~
福岡市は、国家戦略特区「グローバル創業・雇用創出特区」に指定されています。その特性を生かし、 全国でも先進的なスタートアップ支援を行っています。小学校を改築して造られたスタートアップカフェでは起業前後の段階で、様々な目的に応じた専門家に無料相談をすることができます。(オンライン相談も可)。
また、ウィズスクエア福岡の入居者はインキュベーションマネージャー及び提携専門家によるハンズオン支援を受けることができるんです。私も福岡や九州をPRで盛り上げるための会社設立を検討しているので、こうした創業支援制度を積極的に使っていこうと思っています。
〆
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