思考する生活 Life of Thinking 第八回目『脳波のハナシ』

脳科学ブームの昨今、脳波という言葉を一度ならずとも二度三度、聞いたことがある人が多いのではなかろうか?
ウィキペディアで調べてみると下記のような解説が出てきた。

脳波(のうは、英: Electroencephalogram:EEG)は、ヒト・動物の脳から生じる電気活動を、頭皮上、蝶形骨底、鼓膜、脳表、脳深部などに置いた電極で記録したものである。英語の忠実な訳語として、脳電図という呼び方もあり、本来は「脳波図」と呼ぶべきであるが、一般的には「脳波」と簡略化して呼ばれることが多い。脳波を測定、記録する装置を脳波計(Electroencephalograph:EEG)と呼び、それを用いた脳波検査(electroencephalography:EEG)は、医療での臨床検査として、また医学、生理学、心理学、工学領域での研究方法として用いられる。検査方法、検査機械、検査結果のどれも略語はEEGとなるので、使い分けに注意が必要である。(ウィキペディアより引用)

とても難しい言葉が羅列しているが、要約するに脳は電波を発しているのだ。
携帯電話や東京タワーやスカイツリーやテレビ局やラジオ局と同じように私たちの脳は電波を常に受発信しているのだ。
波長が合う、という言葉があるがまさにこの言葉の表すところは2人(3人以上の場合もあり)の間において脳波の受発信が同じ周波数でされているという考えはあながち間違ってはいないと思う。(もちろん科学的な根拠はないのだが)

実は私は、脳波に関して不思議な体験をしたことがある。

それは10年ほど前のことであった。
とある出版社に勤務している知り合いの編集者と久々に会おう、という事になり渋谷近辺で食事をした。
たしかビストロで軽く飲んでコース料理を食した記憶がある。ひととおりデザートまで済んで、時計をみるとまだまだ宵の口であったのでもう1件、バーに行こうということになった。
タクシーでワンメーターほどの場所にあるGというバーに向かった。
こちらのバーGは既に鬼籍に入った知り合いのお子さんが後を継いでバーテンをしている店である。
1年ぶりぐらいの訪店であったので多少道に迷いつつもなんとか辿り着けた。
地下1階にあるバーの扉を開けると開店準備をしているらしき女性と目が合った。
以前は一人で切り盛りをしていたのだが、アルバイトでも雇ったのかなぁ、と思った。
私は、その女性に「すみません、開店まだですか?」と質問したところ、「もしかしてGのお客さんですか?Gはここから移りましたよ」と呆気なく言われてしまった。
(入り口の看板はまだGのままであった)
「移った場所わかりますか?」と問うたところ「たしか恵比寿の西口五叉路にあるビルの中に入っていると聞きました、名前もGのままですよ」とつっけんどんな答えが返ってきた。

知り合いの編集者ととりあえず恵比寿の五叉路まで行って見つからなかったらバーなど恵比寿周辺であればいくらでもあるので、まずは行ってみようということになった。
タクシーを拾って恵比寿西口の五叉路に着いたのはいいのだが、ビルは当然のことながら乱立している。
ここは直感に従おう、と2人で目の前に入ったビルに入ると7階にガタカの看板があるではないか!
エレベーターで7階まで上がり店の扉を開くと正面にあるバーカウンターの中で今は亡き知り合いのお子さんがシェイカーを振っていた。
彼はすぐに私に気付き、挨拶をしてくれた。(やや感動)
このバーにたどり着いたエピソードを話すと「電波でも受信したんですか?」と軽く笑われた。
知り合いの編集者と何杯か飲んで談笑していると、隣にいる巨漢の男性から「僕のこと、覚えてますか?」と話しかけられたのでしばらく30秒ほどこめかみに人差し指を当てて必死に思い出そうとしてみたものの全く思い出せず「すみません、最近、記憶が曖昧で、、」と応えると巨漢の彼は「僕、以前会ってた頃より体重が倍になったんですよ、あの頃は50キロだったのですが今は100キロをゆうに越えてまして、、僕ですよ、ヒサシ(仮名)ですよ」と彼は答えたのであった。
「おー、今は亡きオーナーが切り盛りしていた頃のバーGでバイトをしていたヒサシ君かぁー」と15年ほど前にタイムスリップをしたのであった。
一緒に飲んでいた編集者も私が旧交を温めていたのを横で微笑ましく観ていてくれていた。
昔話に花が咲いた後に、snsで友達になろうとヒサシくんから声がけを頂き、私のスマホでヒサシくんを検索すると、彼の顔写真とともにプロフィールが出てきた。
友達申請ボタンを押したところsnsの画面が突然崩れて故人である元バーGのオーナーのプロフィールが突然出てきたのだ。
私は一瞬、ヒヤリとした。
そこで一緒に飲んでいた編集者の一言が秀逸であった。
「携帯の電磁波よりもあなたの脳波の方が今は強いので、電磁波が負けて混乱を起こしているんですよ」
「な、なるほど、」私は思わず大声で叫んでしまった。その時、バーの客の全ての視線を私は感じたのであった。
ちなみに、知人の編集者もヒサシくんとsnsで友達になったのであるが特にプロフィール画像が乱れたりしたことは無かった。

さて、この話し、どうであろうか?

単なるスピリチャル系の話と思われる方も多いと思うが、
天国にいるバーのオーナーが私とヒサシくんの会話を受信して、私に電波を送ったのではなかろうか、
いや、絶対にそうである。

これ、味覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚につづく感知能力、まさにシックスセンス、第六感なのである。

出会いは偶然ではない、人は、出会うべき人としか出会わない、ということをどこかで聞いたことがあるが、これは脳から出る電波、つまり脳波のチューニングがバッチリとあった瞬間のことなんかもしれない。

この話を信じるにせよ信じないにせよ、確実に言えること、それは
“ご縁は大切に”である。

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